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素人が蜂の巣を駆除して失敗…その原因と正しい駆除方法とは

家の軒下や庭先に突如現れる蜂の巣。放置すれば、蜂に刺されるリスクがあるため、早期の駆除が望ましいと言えます。しかし、素人による蜂の巣の駆除は、失敗するケースが少なくありません。

失敗の原因説明
装備不足防護服や薬剤などが不十分
知識不足蜂の習性や駆除方法の理解不足
判断ミス巣の種類や規模の見極めミス

こうした原因から、素人が蜂の巣の駆除に失敗すると、

  • 蜂に刺されてしまう
  • 巣が残ってしまい、再発する
  • 周辺を汚してしまう

などの問題が起こりがちです。

そこで本記事では、蜂の巣の素人駆除で失敗する原因と、正しい駆除方法についてご紹介します。

目次

蜂の巣の素人駆除で失敗する原因

  • 不十分な装備と準備
  • 戻り蜂対策の不備
  • 時期や蜂の種類の見極めミス
  • 巣の位置や大きさの判断ミス

不十分な装備と準備

蜂の巣の駆除に失敗する大きな原因の一つが、不十分な装備と準備不足です。

必須アイテム理由
防護服蜂の針から全身を守るため
手袋露出部から刺されるのを防ぐため
長靴足元から侵入を防ぐため
帽子やネット顔や首筋を保護するため

上記のような適切な装備を整えずに素手や普段着で挑むのは大変危険です。蜂に刺されるリスクが高まるだけでなく、慌てて逃げ出す際に転倒したり、高所から落下したりする可能性もあります。

また、駆除に使う殺虫剤スプレーや携帯燻煙器なども事前にしっかり用意しておく必要があります。道具が不十分だと途中で作業が中断してしまい、余計に蜂を興奮させてしまうかもしれません。装備と道具の準備は入念に行いましょう。

戻り蜂対策の不備

蜂の巣駆除の際、失敗の原因として多いのが戻り蜂対策の不備です。戻り蜂とは、駆除後に巣の場所に戻ってくる蜂のことを指します。

戻り蜂が発生する理由対策
女王蜂が逃げ出した女王蜂の殺処分
巣が完全に除去されていない巣の完全除去
巣の臭いが残っている臭いの中和・除去

戻り蜂対策を怠ると、以下のような問題が起こります。

  • 再び巣作りが始まる
  • 蜂に刺される危険がある
  • アレルギー反応のリスクがある

したがって、蜂の巣駆除の際は、戻り蜂対策を十分に行うことが肝要です。巣と女王蜂の完全除去、臭いの中和など、適切な処置を施すことで、戻り蜂による被害を未然に防ぐことができるでしょう。

時期や蜂の種類の見極めミス

蜂の巣を駆除する際、時期や蜂の種類を見極めることが重要です。

以下の表は、蜂の活動時期と種類ごとの注意点をまとめたものです。

時期蜂の種類注意点
春〜初夏アシナガバチ巣が小さいうちに駆除。巣に近づくと攻撃的になる。
夏〜秋スズメバチ巣が大きくなり、攻撃性が増す。素人駆除は危険。
周年ミツバチ重要な花粉媒介者。できるだけ駆除は避ける。

春から初夏にかけては、アシナガバチが女王蜂1匹で巣を作り始める時期です。この時期の巣は小さく、女王蜂の活動も活発ではありません。早めに発見して駆除するのが得策ですが、巣に近づくと攻撃してくるので注意が必要です。

一方、夏から秋にかけては、スズメバチの巣が大きく成長し、働き蜂の数も増えて攻撃性が高まります。素人が手を出すと、大量の蜂に襲われる危険性が高くなるため、専門業者に依頼するのが賢明です。

ミツバチは、私たちの生活に欠かせない花粉媒介者です。やむを得ない場合を除き、できるだけ駆除は避けるようにしましょう。

巣の位置や大きさの判断ミス

蜂の巣の駆除で失敗する原因の1つに、巣の位置や大きさの判断ミスがあります。

素人目には小さく見える巣でも、建物の壁の中や屋根裏に大きく広がっていることがあります。駆除を始めてみると予想外に大量の蜂が出てきて、慌てふためいてしまうケースが少なくありません。

また、巣の位置によっては手の届きにくい場所であったり、高所で足場が不安定だったりと、危険を伴う場合もあります。

巣の位置の例リスク
屋根裏暗くて奥行きがわかりにくい
外壁の隙間手が届きにくい
軒下の高い位置脚立が不安定になる

巣の位置や大きさを見誤ると、計画性のない不完全な駆除になりがちです。素人判断で無理せず、プロに依頼することも肝心だといえるでしょう。

蜂の巣駆除の正しい手順

蜂の巣駆除には、慎重な手順を踏む必要があります。

それでは順番にみていきましょう。

安全に駆除できるか見極める

蜂の巣を素人が駆除する際は、まず自分で安全に駆除できるかどうかを慎重に見極める必要があります。以下の表に、素人が蜂の巣を駆除する上で確認すべきポイントをまとめました。

確認項目説明
蜂の種類スズメバチなど攻撃性が高い場合は素人駆除が危険
巣の大きさ直径30cm以上の大きな巣は素人駆除が難しい
巣の位置高所や建物の中など届きにくい場所は危険
アレルギー蜂アレルギーがある人は刺されたら危険

これらの項目で、ひとつでも素人駆除が危険だと判断したら、無理せず専門業者や自治体に駆除を依頼しましょう。命に関わる危険もあるので、安全が確保できない場合は素人駆除を諦めることも肝心です。

適切な装備と道具を準備する

蜂の巣を安全に駆除するには、適切な装備と道具の準備が不可欠です。

まず、装備としては以下のようなものが必要でしょう。

装備目的
長袖・長ズボンの服肌の露出を避け、蜂に刺されるリスクを減らす
手袋手を保護する
帽子やフェイスガード顔や首筋を保護する
長靴足元を保護する

道具としては、以下のようなものを用意します。

  • はしご(高所の巣の場合)
  • スプレー式殺虫剤(アシナガバチ用)
  • ビニール袋や段ボール箱(巣を覆うため)
  • ガムテープ(袋や箱の封鎖に使用)

事前に十分な量の殺虫剤を購入し、噴射できるかを確認しておきましょう。また、蜂の巣の大きさに合わせた袋や箱を選ぶことも大切です。

巣を取り除く

蜂の巣を物理的に取り除く作業では、安全性と確実性が重要です。巣の位置や大きさに応じて適切な方法を選びましょう。

巣の位置駆除方法
低い位置殺虫剤を直接吹きかける
高い位置延長ノズルで殺虫剤を吹きかける

殺虫剤を吹きかけた後は、巣が崩れるまで様子を見ます。崩れたら、巣を袋などに入れて密閉し、できるだけ速やかに処分しましょう。

木の枝などに作られた巣の場合は、枝ごと切り落とすのも有効です。ただし、高所での作業は危険を伴うため、安全に十分配慮する必要があります。

巣を取り除いた後は、周辺をよく観察し、残った蜂がいないか確認します。万が一蜂に刺されてしまった場合は、毒を吸い出すなどの応急処置を行い、病院で診察を受けるようにしましょう。

戻り蜂対策を行う

巣を取り除いた後も、外出していた蜂が戻ってくる「戻り蜂」が問題になります。戻り蜂対策を怠ると、蜂が人を刺したり、別の場所に巣を作り直したりする可能性があるのです。

戻り蜂対策の方法は以下の通りです。

方法説明
殺虫剤の散布巣の跡に残っているフェロモンを消すため、殺虫剤を散布します。
粘着テープの設置戻ってきた蜂を捕獲するため、巣の跡に粘着テープを設置します。
巣の封鎖巣の入り口を完全に塞ぎ、蜂が戻れないようにします。

これらの対策は、巣を取り除いた当日から数日間続ける必要があります。3日ほど様子を見て、戻り蜂の活動が収まったことを確認してから、巣の跡の本格的な処理に進みましょう。

巣の跡の処理

蜂の巣を取り除いた後は、巣の跡の処理が重要です。蜂の死骸や巣の残りカスが放置されていると、不衛生なだけでなく、他の蜂を引き寄せる原因にもなりかねません。

以下の手順で、巣の跡をきれいに処理しましょう。

  1. 巣の残骸や蜂の死骸を丁寧に掃除機で吸い取る
  2. 中性洗剤を溶かしたお湯で、巣のあった場所をよく拭き取る
  3. 跡が残らないよう、しっかりと乾拭きする
  4. 必要に応じて殺虫剤を散布し、蜂の卵や幼虫を駆除する
処理のポイント内容
徹底的な掃除死骸や巣の残りカスを残さないこと
殺虫剤の使用卵や幼虫の駆除に有効
水分を残さないカビや菌の発生を防ぐため

巣の跡処理を適切に行うことで、再び蜂が同じ場所に巣を作るのを防ぐことができます。清潔に保つことを心がけましょう。

素人駆除が難しいケースと対処法

  • 巣が大きい、高所にある
  • 攻撃性の高い蜂である
  • アレルギー体質である

巣が大きい、高所にある

蜂の巣が大きい場合や高所にある場合は、素人による駆除は非常に危険です。

まず、巣が大きいということは、蜂の数も多いことを意味します。攻撃されるリスクが高まるだけでなく、大量の蜂に刺されると命に関わる危険性もあります。

次に、高所の場合は足場の確保が難しく、転落事故のリスクもあります。

以下の表は、巣の大きさと高さによる素人駆除の危険度をまとめたものです。

巣の大きさ高さ危険度
低い
高い
低い
高い非常に高

このように、巣が大きい場合と高所にある場合はいずれも危険度が高いため、素人による駆除は避けるべきです。巣の大きさや高さによっては、素人には手に負えないこともあるでしょう。

攻撃性の高い蜂である

スズメバチやアシナガバチなど、攻撃性の高い蜂の巣駆除は素人には大変危険です。これらの蜂は巣を守るために、人間に対して積極的に攻撃してきます。

以下の表は、代表的な攻撃性の高い蜂の特徴をまとめたものです。

蜂の種類特徴
スズメバチ大型で攻撃性が非常に高い。群れで襲ってくることも。
アシナガバチ巣に近づくと威嚇飛行をして攻撃してくる。
ミツバチ巣の近くでは警戒心が強く、刺されるリスクが高い。

これらの蜂に刺されると、激しい痛みや腫れ、アレルギー反応を引き起こす可能性があります。また、スズメバチなどは群れで襲ってくることがあり、命に関わる危険性もあるのです。

素人が攻撃性の高い蜂の巣を駆除しようとすると、十分な装備や知識がないために、かえって蜂を刺激してしまい、大量に襲われてしまうリスクがあります。被害を大きくしないためにも、攻撃性の高い蜂の巣は専門業者に駆除を依頼することをおすすめします。

アレルギー体質である

蜂アレルギーをお持ちの方は、蜂に刺されると重篤なアナフィラキシーショックを引き起こす危険性があります。蜂アレルギーの症状と対処法は以下の通りです。

症状対処法
蜂に刺された部位の腫れ・痛み刺された部位を冷やし、抗ヒスタミン薬を服用
全身の発疹・かゆみステロイド軟膏を塗布し、抗ヒスタミン薬を服用
呼吸困難・血圧低下ただちに救急車を要請し、病院で治療

蜂アレルギーの方が自力で蜂の巣を駆除するのは大変危険です。万が一刺されてしまうと、上記のような重篤な症状が出る可能性があります。

そのため、蜂アレルギーの方は蜂の巣の駆除を専門業者に依頼することを強くおすすめします。業者は防護服を着用し、安全に配慮しながら駆除を行ってくれるため、安心して任せることができるでしょう。

対処法は自治体や専門業者に依頼する

下記のような場合、素人による蜂の巣の駆除は危険を伴うため、自治体や専門の害虫駆除業者に依頼することをおすすめします。

ケース理由
巣が大きい、高所にある危険かつ専門的技術が必要
攻撃性の高い蜂である危険度が高く専門的知識が必要
アレルギー体質である刺されると生命の危険がある

自治体によっては、公共施設や民家などで蜂の巣が発見された場合、無料または低価格で駆除してくれるサービスを行っています。まずは、お住まいの自治体に相談してみましょう。

一方、ご自宅の敷地内など自治体で対応してもらえない場合は、害虫駆除の専門業者に依頼するのが安全です。専門業者は適切な装備と豊富な経験を持ち、安全かつ確実に駆除してくれます。

素人判断で無理に駆除しようとせず、危険を感じたらすぐに専門家に相談・依頼することが賢明です。

蜂の巣ができるのを予防する方法

  • 巣を作りそうな場所の点検と封鎖
  • 蜂を寄せ付けない環境づくり

巣を作りそうな場所の点検と封鎖

蜂の巣ができるのを未然に防ぐためには、巣を作りそうな場所を定期的に点検し、封鎖することが大切です。

以下のような場所は、蜂が巣を作りやすい環境といえます。

巣ができやすい場所点検と封鎖のポイント
軒下や屋根裏隙間を塞ぎ、通気口には防虫ネットを取り付ける
物置や倉庫出入口を閉め、壁の隙間を補修する
樹洞や茂み樹洞を塞ぎ、茂みは定期的に剪定する

これらの場所を月に1回程度点検し、蜂の出入りがないか確認します。もし蜂の活動が見られたら、速やかに巣ができる前に封鎖します。隙間にはコーキング剤やパテを詰め、通気口などには防虫ネットを張るなどの対策が有効です。

また、巣ができそうな兆候を発見したら、殺虫スプレーなどで早めに駆除するのも一つの方法です。ただし、殺虫剤の使用は周囲の安全に十分配慮し、取扱説明書をよく読んでから行うようにしましょう。

蜂を寄せ付けない環境づくり

蜂の巣ができやすい場所を知り、適切な対策をすることで、蜂を寄せ付けない環境をつくることができます。

蜂を引き寄せる場所対策方法
屋根裏や軒下の隙間隙間を塞ぐ、金網を張る
植木鉢の排水穴鉢底ネットを使用する
物置や郵便受けの中定期的に確認し、整理整頓する

また、蜂は甘い香りに敏感なので、以下のようなものは屋外に放置しないようにしましょう。

  • ジュースやお酒の空き缶
  • 果物の食べかす
  • 香水や柔軟剤などの化粧品類

このように、蜂を引き寄せる隙間をなくし、蜂の好物となるものを片付けることで、蜂が巣を作りにくい環境をつくることができます。定期的に庭や軒下などを点検し、蜂を寄せ付けない環境を保つことが大切です。

まとめ

蜂の巣の素人駆除は、失敗のリスクが高く危険を伴います。不十分な装備や知識不足から、戻り蜂対策の不備や巣の位置・大きさの判断ミスなどにつながりやすいためです。

素人駆除が難しいケース対処法
巣が大きい、高所にある自治体や専門業者に依頼
攻撃性の高い蜂である自治体や専門業者に依頼
アレルギー体質である自治体や専門業者に依頼

素人には難しい状況では、無理をせず自治体や専門業者に依頼することが賢明です。また日頃から、蜂を寄せ付けない環境づくりや巣を作りそうな場所の点検・封鎖を行い、蜂の巣ができるのを予防しましょう。

蜂の巣駆除は慎重に行うことが大切です。素人には難しい場合は、プロに任せるのが得策と言えるでしょう。

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